個人事業主として EV コードサイニング証明書を取得してみた

この記事は、私が個人事業主としてコモドの「EV タイプ」のコードサイニング証明書を取得したときの記録です。(2019年6月17日に入手)

この記事ではかなり冗長な書き方をしています。要点だけを知りたい場合は目次をチェックしていただいたり、「結局、必要な書類は何だったのか?」のあたりからお読みいただくと良いかもしれません。

なおこの記事を書く前に「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」という別の記事も書いているので(必要に応じて)参考にしてみてください。

目次

コード証明書とは

この記事に辿り着いた方はすでにご存じだと思いますが、簡単に説明します。

コード証明書とは、実行可能プログラム等(コモドの証明書の場合は exe、cab、dll、ocx、Office VBA、.jar、apk、Adobe AIR 等)に付加できる証明書のことです(証明書を付加することを「コード署名をする」と言います)。プログラムにコード署名をすることにより、「それが誰によって署名されたか」を明らかにし、「コード署名されてからそのプログラムが改ざんされてないこと」を保証できます。

プログラムにコード署名がされていない場合、ユーザーが Web サイト等のインターネット上からそのプログラムをダウンロードしようとすると(またはダウンロードしてから実行しようとすると)、ユーザーに対して「ウィルスやマルウェア等の脅威があるかもしれない」という主旨の警告が表示されてしまいます。

従って、開発者が Web サイト等のインターネットを通じてプログラムを配布する場合、ユーザーに余計な不安感を与えないようにするためにも、開発者は自分が開発したプログラムにコード署名をすることが望ましいわけです。

注意

Windows 8/Windows RT 以降の場合、「スタンダードタイプ」の署名では Microsoft SmartScreen によって下記のような警告が表示される可能性があります。

この警告が確実に出ないようにするには「EV タイプ」のコード証明書が必要ですが、コモドで「スタンダードタイプ」が「21,000(税別)~」なのに対して、「EV タイプ」は「65,000(税別)~」です。ずいぶん高くなってしまいますね・・・。また、個人ではコモドの「EV タイプ」は購入できないので注意してください(個人事業主または会社が購入できるようです)。

どの発行会社で発行してもらうのが良いか?

個人事業主として取得しようと思った場合、

  • そもそも個人事業主からの申請を受け付けていない発行会社もあるので(そのほうが多い?)、個人事業主からの申請を受け付けてくれる発行会社を探す必要があります。
  • また、できれば安い料金で発行してくれる会社が良いですね(個人事業主にとってお金の問題は大きい)。
  • それに自分が取得手続きによほど慣れていない限り(手続きは簡単ではなさそうなので)サポートを受けたいと思うかもしれませんから、自分が英語ペラペラでない限りは日本語が通じる会社が良さそうです。
  • そして、それなりに歴史があってしっかりしてそうな会社だと安心できるかもしれません。

ネットの記事でもいろいろ調べてみましたが、上記のことを考慮すると、どうやら今のところ、選択肢はコモドジャパンの一択になるように思えました。

コモドジャパンでの手続き

私からのアドバイスと前提知識

コモドジャパンで証明書(スタンダードタイプ、EV タイプ)の取得手続きを経験した私から、いくつかのアドバイス、そして知っておいたほうが良いと思う前提知識を書きます。

 求められる書類がコロコロ変わる可能性を覚悟しておく

私がコモドジャパンでコード証明書の申請手続きをする過程で、コモドジャパンの担当者から求められる書類や手続きの方法がコロコロと変化するということがありました。たとえば、担当者から言われた通りに(それなりの労力を使って)Aという書類を用意して提出したのに「審査が通りませんでした。Bの書類は用意できますか?」と言われる・・・という具合です。

コモドジャパンの担当者もそのへんの事情については説明してくれなかったので、最初は「どうなってんだ」と少し憤慨しました。

でも、担当者とやりとりしているうちに気付いたんですが、どうやら証明書の発行を承認する権限はコモドジャパンには無いみたいなんですね。その権限は英国にある本社が持っており、コモドジャパンとしても書類をそろえて翻訳して本社の承認部門に実際に提出してみないと承認されるかどうか分からない・・・という事情があるようです。

また、日本の個人や個人事業主からの申請については、事例の少なさ・言葉の違い・制度の違いなどもあって、コモドジャパンの担当者も苦労するようです。

 個人事業主と会社(法人)の違いを理解しておく

申請手続きがスムーズにいかなかった理由の1つとして、コモドの担当者と私の双方が、個人事業主と会社(法人)の登記の違いについてよく理解していなかったこと(しばしば混同したこと)が挙げられます。

それにより、個人事業主では通常は用意できないはずの書類を求められ(私も受け取れないはずの書類を法務局にもらいに行ったりして)、個人事業主と会社の登記の違いを何度もコモドジャパンの担当者に説明する必要がありました。

手続きが迷路にはまらないよう、個人事業主と会社の登記の違いをきちんと理解しておいたほうが良いでしょう。

  • 個人事業主とは:
    税務署に開業届を出すだけで「個人事業主」となる。屋号(会社の名前のようなもの)を決めてもいいし、屋号が無いままでも構わない。法人格とは認められない。法務局への登記などは不要。
  • 会社とは:
    法人格である。会社の設立時に法務局への登記が必要。登記が済むとその会社の登記簿(登記事項証明書)などを参照・取得することが可能になる。

コモドジャパンのレスが遅いときは積極的に問い合わせる

コモドジャパンの担当者も悪気はないのだと思いますが、この記事や「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」の記事を読んでいただくと分かる通り、こちらから何もアクションを起こさないとずっと放置されたまま・・・ということがよくありました(コモドジャパン側にボールがある場合でも)。

そういう場合、自分から問い合わせると、いつもすぐに対応してくれました。

「コモドジャパン側のレスポンスが遅いな」と感じたら、積極的に問い合わせをしたほうが良いと思います。

「登記簿」、「登記事項証明書」、「履歴事項全部証明書」の違い

この記事の中でときどき出てくる重要な用語なので、その違いを書いておきます。なお、ここでの解説は商業登記についてのものであって不動産登記ではないので注意してください。

 

「登記簿」という言葉は、登記情報を紙の書類で管理していた頃の言い方です。「登記簿」の全てを複写したものが「登記簿謄本」、「登記簿」の一部を複写したものが「登記簿抄本」です。

階層表示すると下記のようになります。

  • 登記簿(登記情報を紙の書類で管理していた頃の呼び方)
    • 登記簿謄本(登記簿の全ての複写)
    • 登記簿抄本(登記簿の一部の複写)

 

「登記事項証明書」という言葉は、登記情報(以前の「登記簿」)を電子データによって管理している場合の呼び方です。情報としては「登記簿」と同じものということになります。

「登記事項証明書」は「現在事項証明書」「履歴事項証明書」「閉鎖事項証明書」などに分類され、さらにその3つは「全部証明書」と「一部証明書」に分類されます。

階層表示すると下記のようになります。

  • 登記事項証明書(登記情報を電子データによって管理している場合の呼び方)
    • 現在事項証明書
      • 全部証明書:書類名は「現在事項全部証明書」
      • 一部証明書:書類名は「現在事項一部証明書」
    • 履歴事項証明書
      • 全部証明書:書類名は「履歴事項全部証明書
      • 一部証明書:書類名は「履歴事項一部証明書」
    • 閉鎖事項証明書
      • 全部証明書:書類名は「閉鎖事項全部証明書」
      • 一部証明書:書類名は「閉鎖事項一部証明書」
    • 代表者事項証明書
    • 登記事項要約書

2018年10月末 提出書類の確認(1)

注意

最終的に(本当に)必要だった提出書類については「結局、必要な書類は何だったのか?」を参照してください。

当初、個人事業主として申請する場合は下記の書類が必要だとコモドジャパンの担当者から聞いていた。

  1. 開業届のコピー(屋号・住所・電話番号の記載があること)
  2. 銀行の残高証明(屋号・住所の記載があること)
  3. 電話回線の契約の支払い関係の書類(屋号・住所・電話番号の記載があること)

1. の「開業届」は問題なく用意できるが、
2. の「屋号の銀行口座の残高証明」は無いし、
3. の「屋号名義の電話回線の契約書類」も無い(あとで知ったが、そもそも屋号名義で電話契約は無理らしい)。

本当は個人事業主として申請したかったが、上記の条件をクリアするのは難しいと思い、「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」に書いた通り個人として申請し、スタンダードタイプの証明書を取得した。

2018年11月18日 提出書類の確認(2)

注意

最終的に(本当に)必要だった提出書類については「結局、必要な書類は何だったのか?」を参照してください。

スタンダードタイプの証明書を取得した後、スタンダードタイプの証明書では目的を満たさないことに気付き、EV タイプの証明書を取得したいと思った。

しかしコモドの EV タイプの証明書は個人では取得できないことになっている。個人事業主または法人でなければ取得できない(コモドジャパンの Web サイトの記載より)。

私は個人事業主だが、前述のように、必要な書類をそろえるのが難しいと思っていたのであきらめかけていたところ、下記の記載があるコモドジャパンの Web サイトのページ(https://comodo.jp/support/dtl_17)を見つけた(2018年11月18日現在)。

個人事業主の場合に提出が必要な書類:

  1. 最新の納税証明書
    (執筆者注:市役所が発行するものではなく、税務署が発行するもの)
  2. 開業届(※開業直後の場合には税務申告がないのでその場合に限る)
  3. DUNS Number またはタウンページの登録
DUNS Nunber とは

 

DUNS Nunber とは 9 桁の企業識別コードのことで、世界の企業を一意に識別できる企業コードです。D&Bが独自に管理をしており、日本企業についてはTSRが運営しています。

東京商工リサーチ:D-U-N-S® Number(ダンズナンバー)とは?

※なお念のため書いておきますが、個人事業主も(会社と同様に)企業の一種です。

「あれ? これらの書類ならそろえられるかも?」と思って、すぐに準備を始めた。

コモドジャパンの担当者には「納税証明書は税務署が発行するものか? それとも役場・役所が発行するものか?」と問い合わせのメールを出しておいた。

2018年11月21日 DUNS Number を取得

注意

今回の申請で DUNS Number の取得が必要だったかは謎です。あとになってコモドジャパンの担当者から次回の申請時に使えると言われましたが。「結局、必要な書類は何だったのか?」を参照してください。

DUNS Number を取得するため、(株)東京商工リサーチの申請ページ(https://duns-number-jp.dnb.com/search/jpn/duns_regist_explain.asp)で「スタンダードサービス」の申請をした(11月18日)。

申請フォームには「会社名」の記入欄がある。個人事業主の屋号は会社名とは違うが、屋号を記入すれば良い。

「FAX」の記入欄が必須になっているが、私は FAX を持っていない。何か言われたら FAX 兼用の電話器を購入すればいいやと思って、「TEL」と同じ番号を記入しておいた。

携帯電話の番号は入力文字数制限に引っかかってしまいその場では入力できなかったが、あとで担当者に聞いてみたら携帯電話番号での登録も可能とのこと(あとで連絡すれば良いのかな?)。

他にはあまり悩むような入力欄はなく、申請はすぐに終わった。

ネットバンキングで登録料として3,240円を支払い、後日コンビニから必要な書類(開業届)を FAX で送信して、連絡を待つこと数日。DUNS Number の取得が完了したとのメールが来た(DUNS Number が記載されている PDF が添付されていた)(11月21日)。

なお、あとでコモドジャパンの担当者から聞いた話では、DUNS Number が東京商工リサーチに登録され反映されても、D&B Hoovers(世界最大級のビジネスデータベース)などにきちんと反映されるまで一週間ほど待つ必要があるということだった。

2018年11月22日 提出書類の確認(3)

注意

最終的に(本当に)必要だった提出書類については「結局、必要な書類は何だったのか?」を参照してください。

コモドジャパンから「納税証明書については税務署が発行するものが必要」という返事が来たが「まぁそのことはどうでも良いのですが」という感じで話の続きが書いてあった。

話の続きの内容は、下記の条件・書類が揃っていれば EV タイプのコード証明書を取得できますよ、というものだった(Web サイトに記載されている条件と少し異なる)。

  • 申請組織所有のドメイン
  • 開業届
  • DUNS Number

そして、スタンダードタイプを購入するときに行った二次申込(英語サイトでの入力)は不要(コモドジャパンのほうでしてくれる)とのことで、一次申込(コード証明書の料金の支払い)が終わったらコモドジャパンからの連絡を待つように言われた。

二次申込が不要な理由

スタンダードタイプの証明書の場合は自分の Internet Explorer を使って二次申込をすることで、その同じ IE でコード証明書を受け取れる仕組みになっているようです。しかし EV タイプのコード証明書は USB に保存されたものが本社から直接郵送されてくるので、二次申込を自分の IE で行う必要がないということでしょう。

2018年11月22日 一次申込をする(コード証明書の料金を支払う)

まだコモドジャパンのアカウントを作成していない場合は、アカウントを作成し、コモドジャパンにログインして支払い手続きをします(この手続きをコモドジャパンでは「一次申込」と呼んでいます)。

私は EV タイプのコード証明書(有効期限1年)を選んだので、料金は税別65,000円(税込70,200円)でした(2018年11月22日現在)。

MEMO

コモドジャパンのコード証明書は「発行日より30日以内なら、無償で再申請、及びキャンセルが可能」だそうです。「発行日」とは、正式にコード証明書が発行された時点だそうです。

つまり、料金を払った後で、もしも手続きに手間取ったとしても、あわてる必要はありません。

二次申込は不要と聞いていたが

二次申込とは、コモド本社の英語の Web フォームに必要事項を入力して申請を行うことです。

スタンダードタイプのコード証明書の申請では二次申込が必要ですが、事前にコモドジャパンの担当者と電話で話をしたときに「EV タイプの申請では二次申込は不要」と聞いてました。

ところが料金支払い手続きの直後の画面(下図)には(おそらく)二次申込へ進むと思われるリンクがありました。私は担当者から聞いていた通り、このリンクはクリックしませんでした。

2018年11月22日 コモドから DUNS Number の問い合わせ

DUNS Number への登録が完了し、コモドジャパンのページから一次申請を終えると、早速コモドジャパンからメールが来た。

それによると、私が登録した DUNS Number に関連する情報を屋号名から検索して確認できたが、その情報の中に郵便番号と電話番号を確認することができなかったので、より詳細な情報を得るために DUNS Number を教えてくれ、とのこと。

メールで DUNS Number を伝えた。

2018年11月27日 コモドから DUNS Number に関する連絡

コモドジャパンからメール。「まだ情報が反映されてないようなのでもうしばらくお待ちください」とのこと。

2018年12月03日 提出書類がまた変更された

コモドジャパンに電話して状況を尋ねると「DUNS のほうが更新されているのを確認したのでこれからご連絡さしあげようと思っておりました」とのこと。連絡を待つことにして電話を切った。そしてその日の夕方にコモドジャパンからメールが来たのだが・・・

そのメールに記載されている「提出が必要な書類」の種類がまたまた変わってる!

新たに提出を要求された書類は次の3点。

  • Certificate Subscriber Agreement
    コモドジャパンから送られてきた PDF。証明書を使用する際の同意書。必要事項を入力する。

  • EV Certificate Request Form
    コモドジャパンから送られてきた PDF。EV 証明書の申請フォーム。必要事項を入力する。

  • 履歴事項全部証明書 (3ヶ月以内のもの)
    会社を設立する際に法務局に「商業登記」する情報が記載されたもの。従って、通常、個人事業主は取得できない(取得する方法については後述)。

最初の2つの PDF への記入は問題なかったのですが、履歴事項全部証明書の取得を巡ってまたすったもんだするハメになります。

2018年12月04日 履歴事項全部証明書をもらいに法務局へ行ったが・・・

まず最初に書いておきたいのですが、私はコモドジャパンに「個人事業主として」EV コード証明書を取得したい旨を最初から、そして何度も伝えています。
と同時に、このときの私は「履歴事項全部証明書」という言葉やその意味をよく知りませんでした。

それでコモドジャパンの担当者から「法務局に行って履歴事項全部証明書を入手するように」と言われたので「当然、入手できるもの」と思い込み、さいたま地方法務局坂戸出張所へと足を運びました。

以下、さいたま地方法務局坂戸出張所の窓口でのやりとりです。

「りれきじこ~ぜんぶしょ~めぇ~しょ」が欲しいんですが。
これに記入してお待ちください。

法務局

はい。書けました。
(コンピュータを操作しながら眉間にシワを寄せる)

法務局

すみません、登記してますか?

法務局

えっ? 「と~き」??
登記してないなら出ませんよ。

法務局

(混乱する私)「とうき」?
法務局への登記。

法務局

(登記って・・・会社を設立したときにやるやつだよな)

(いまこの場で登記ってできるのかな?)

いえ・・・あー、登記って面倒なんですよね?
いや、私はそっちのことは分かりません。申請中止ということでいいですね?

法務局

(うう・・・)これを取ってくるように私に指示した会社に電話して確認してもいいですか?
でも登記してないなら(何したところで)出ませんよ。

法務局

(うう・・・)分かりました。

(あ、ひょっとして、DUNS Number の登録をしたことを言えば話が通じるのかな?)

あのぉ、DUNS Number ってご存知ですか?
だん? ず?

法務局

ダンズ・ナンバ~~~。
(アホを見るような目で)いいえ!(キッパリ)

法務局

あ、分かりました・・・。(しょんぼり)

 

打ちひしがれた私の様子を見て哀れに思ったのか、担当の方が、履歴事項全部証明書の申請書に貼ってしまった収入印紙を「また次の機会に使えるように」と親切にはがしてくれました。

無知な私も悪いのだが、あとで調べてみたら、個人事業主は税務署に開業届を出せば「個人事業主」なので(通常は)法務局への登記はありません。よって履歴事項全部証明書が出るわけがないのです。

帰宅してからコモドジャパンの担当者に履歴事項全部証明書をもらえなかったことを伝えると、その担当者いわく、

コモドジャパン

・・・でしょうねぇ。
でしょうねぇ??(^ω^# )

更に、担当者いわく、

コモドジャパン

EV コード証明書の取得には法人登録が必要でございます。

とのこと。

えぇっ!? 個人事業主(←法人ではない)でも取得可ってホームページに書いてあるじゃない? そのつもりで手続きしてきたのに・・・。

そこで電話で担当者に

ホームページに、EV コード証明書を個人事業主が取れると書いてあるのは事実と異なるのではないですか?

と問うと、担当者いわく、

コモドジャパン

・・・前例がないので・・・

というお言葉。

えっ? (^_^;)

さらに

どうして求められる書類がホームページに書いてあるものと違うのでしょうか? そして何度も変わるのでしょうか?

と尋ねると、その担当者は

コモドジャパン

う~ん・・・

と黙ってしまいました。

MEMO

手続きを進める過程でなんとなく分かってきたんですが、審査を行っている本国とコモドジャパンとの間で、温度差というかコミュニケーション上の壁があるのかな(?)・・・という印象を受けました。

結局、スタンダードタイプの証明書を取得したときに用意した書類(公証役場で作ってもらった書類)と前述の PDF の提出を求められ、「それを認証部門の審査に出してみます」と言われました。

2018年12月05日 スタンダードタイプの証明書をキャンセル

コモドジャパンの担当者と少し相談した上で、「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」の記事で取得したスタンダードタイプの証明書をキャンセルすることにした(コモドジャパンのコード証明書は、発行日より30日以内なら、無償で再申請、及びキャンセルが可能)。

コモドにキャンセル依頼の電話・メールをしたのが2018年12月5日(同日、コモドから了解の返信あり)ですが、翌年2019年2月になっても返金されていないことに気付いたので、2月15日に問い合わせのメールを出しました。それに対するコモドジャパンからの返信を読むと「手違いがあった」のか「忘れていた」のかよく分からない内容でしたが、それから数日ほどで返金してもらえました。

2018年12月19日 審査不合格(1)

外出から戻ると自宅の電話にコモドジャパンの担当者から留守電が入っていた。

かけなおしてみると、書類審査で引っかかっているという。やはり先日の書類ではダメだったということ。

そして新たに下記のことを聞かれました。

コモドジャパン

開業届けの控えありますか?
あります。

コモドジャパン

登記簿(登記事項証明書)ありますか?
(個人事業主なので)ありません。

担当者と会話をしていると、やはり個人事業主と会社を混同しているらしい(?)。

長い会話の末、

つまり、個人事業主としては EV 証明書は取れないということですよね?

と聞いたら

コモドジャパン

・・・ちょっとお待ちください。

と電話が保留状態に。

しばらくして

コモドジャパン

屋号と一緒に電話番号が載ってる書類はないですか? 開業届け(の控え)に載ってませんか?

とのこと。

開業届けの控えに電話番号が載ってます。

と答えると

コモドジャパン

それをこちらで翻訳して本部に提出してみます。

とのこと。早速写真を撮って送っておいた。

2019年12月19日 商号登記の検討

ここまでの申請手続きをする過程で「やってみようかどうしようか」と迷っていたことがある。

それは、屋号を法務局に「商号登記」すること。

通常、個人事業主は法務局に登記する必要はない。登記するとしても(会社設立の場合に行う登記とは異なり)個人事業主ができるのは「商号登記」だが、ほとんどの場合メリットが無いので「商号登記」する人は少ないし、「商号登記」できることを知らない人も多い。

だが、商号登記をすれば、個人事業主でも履歴事項全部証明書の取得が可能になるらしい・・・というネット記事を読んだことがあった。

 

コモドジャパンの担当者にそのことを伝えると(コモドジャパンの担当者もそのことを知らなかったようだが)、その履歴事項全部証明書に「会社法人等番号」が載っているならば、それでいける可能性があるという返事だった。

 

そのことを確かめるため、さいたま地方法務局坂戸出張所に電話してみたら「こちらでは発行するだけなので、さいたま地方法務局に聞いてください」と言われたので、さいたま地方法務局に電話をかけ直して聞いてみた。

さいたま地方法務局の担当者が言うには、商号登記により発行可能となる個人事業主の履歴事項全部証明書に会社法人等番号は載っておらず、「管理番号」という番号で管理されていると言われたので、「あぁダメかぁ」と思った。

しかし電話を切ってからしばらくすると、さいたま地方法務局から電話がかかってきた。電話に出てみると「よく見たら、法人用の履歴事項全部証明書とは違う位置に、会社法人等番号が載ってました」ということだった。そして「ただし、これは会社のマイナンバーとは(本質的に)異なるものなので、そちらの目的に沿うものかどうかは分からない」と付け足しされた。さらに「申請する仕事の種類によっては商号登記の審査に通らないこともある」とのことだった。

 

商号登記をする際の懸念事項をまとめるとこんな感じ。

  • 商号登記の手数料として3万円必要
  • 登記を扱う(出張所などではない)大きな法務局まで出向く必要がある
    (ひょっとしたらオンラインでも申請できるのかな? こちらのサイトで「申請用総合ソフト」が紹介されてるので気になる人はチェックしてみてください:
    法務省:登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと
  • 申請する仕事内容によっては申請が却下されることもある(却下された場合、手数料は戻ってくる)
  • 商号登記して会社法人等番号を取得しても(会社のマイナンバーとは本質的に異なるので)目的に沿うかは分からない

2019年02月04日 審査不合格(2)

前回コモドジャパンに書類を提出してから1か月以上経過したが、コモドジャパンから連絡が無かった。この時期、私は家庭の事情でひどく忙しかったので、こちらからコモドジャパンに連絡もしていなかったが、さすがに遅すぎると思い始めたので連絡しようと思った1月29日、「これから審査を開始する」という英語メールが届いた。

2月4日の夕方、コモドジャパンから留守電が入っていた。留守電の声が小さく弱々しかったので「悪い知らせだな (^^;」と予感した。すぐに折り返し電話したが、すでに「営業時間外」でつながらず。

2月5日の午前中に連絡してみたら、やはり、この前提出した書類では審査が通らなかったと言われた。

2019年02月05日 商号登記でいけるかどうか確認を依頼

商号登記することができれば履歴事項全部証明書を取得することができる。そこに会社法人等番号が載っているならばたぶんOKだろうとコモドジャパンの担当者から言われた。

だが、法務局の人から「個人事業主に発行される会社法人等番号は、会社のマイナンバーとは異なるもの」と言われていたので、商号登記の費用として新たに3万円だして(+時間と労力を使って)やっぱりダメだったということになったら悲しい。

だから、コモドジャパンの担当者に「そのあたり、本当に大丈夫なのか事前に確認することはできませんか?」と電話で聞いたら、「コモドジャパンのほうで英文資料を作成するときに、そのへんのことは説明しておくが」「分かりました、確認してまたご連絡します」とのお返事をいただいて、電話を切った。

2019年04月18日 コモドから連絡が来ないので問い合わせた

2月5日以来、コモドジャパンから連絡がなかった。すでに2カ月と10日以上経過している。私も家庭の事情で忙しかったのでしばらく放置してしまった。

それで、コモドに下記のメールを出した。

その後、2カ月以上経過するわけですが、ご進展いかがでしょうか?

ご進展ないようでしたら、やはり個人事業主が EV コード証明書を取得するのは無理ということで、この注文をキャンセルさせていただきたいと思います。

2019年04月19日 コモドから「商号登記で GO」の連絡

翌日コモドから返信メールが来た。それによると、

「認証部門に確認したところ、商号登記された履歴事項全部証明書に記載がある番号で進める事が可能」ということだった。

「そう言うなら」ということで(内心ちょっと疑っていたが)手続きを進めてみることにした。

2019年04月20日 商号登記の準備

商号調査をする

商号には「同じ住所 & 同じ名称の商号は登記できない」というルールがあります。
ビルの一室を事務所(本店)にする場合などは特に注意が必要です。

たとえば、

  • 住所「埼玉県入間郡りんご町めろん1-2-3バナナビル」
    会社名「エレン・イースト」

がすでに登記されている場合、新たに同じ住所&同じ会社名を登記することはできません。また、

  • 住所「埼玉県入間郡りんご町めろん1-2-3バナナビル3号室
    会社名「エレン・イースト」

を登記することもできません。

では、同じ商号の会社がすでに登記されてるけど住所が違うから登記しても大丈夫かというと、ルール上は問題なくても、なるべく避けたほうが賢明です。

なぜかというと、既存の企業の商号と同一または類似した商号を使用した場合、「不正競争防止法」などの法律により商号の使用差し止め請求を受けたり、損害賠償を請求される可能性もあるからです。

そういった事態を避けるため、あらかじめ登記済みの商号や住所を調べることができます。このことを「商号調査」と呼びます。

商号調査を行うには下記のページを参照してください。

法務省:オンライン登記情報検索サービスを利用した商号調査について

必要なものをそろえる

商号登記に必要なものは下記の通り。

  • 個人の実印とその印鑑登録証明書(200円)
  • 印鑑届出書(法務局に置いてある)と、あれば屋号印(商号印)
  • 商号登記申請書(自分で作成する。決まったフォーマットはない)
  • 登記料(3万円。収入印紙を買って商号登記申請書に貼る。収入印紙は法務局内などで売っている。商号登記申請書に問題がないかを法務局の職員に確認してもらってから貼ったほうが良い)

屋号印(商号印)は必須というわけではないが、どちらかというとあったほうが好ましいようだ。アマゾンで探してみたら1,500円くらい(送料込み)で購入できると分かったので早速注文したけれど、屋号印が届くのを待っていたら10連休に突入してしまった。

注意

私が買った屋号印はゴム印だったのですが、あとで法務局の相談員から「ゴム印はあまり良くない」と言われました(結局そのゴム印を使いましたが)。

ゴム印は、強く押したりすると印影が歪んだりするからだそうです。耐久性にも問題あるかな?

 

こちらはゴム印ではなく柘植(つげ)です。

こちらは水牛の角。

こちらはチタン。

商号登記申請書は、ネットで調べて下記のようなフォーマットで作成し、念のため複数枚を印刷して持参することにした。(それから白紙のA4用紙も持っていくことにした)

商 号 登 記 申 請 書

 

1.商 号:エレン・イースト

1.営 業 所:埼玉県入間郡●●●●●

1.登記の事由:商号新設

1.登記すべき事項

「商号」エレン・イースト

「営業所」埼玉県入間郡●●●●●

「住所」埼玉県入間郡●●●●●

「氏名」●●●●

「営業の種類」

1.●●●●●

2.その他前各号に付帯又は関連する一切の業務

 

「登記記録に関する事項」 新設

登録免許税 金 30,000 円

上記のとおり登記を申請する

 

令和元年●月●日

埼玉県入間郡●●●●●

申請人:●●●●

連絡先の電話番号:●●●●●

さいたま地方法務局 本局 御中

2019年05月15日 さいたま地方法務局へ

2019年5月13日、比較的近くにある「さいたま地方法務局坂戸出張所」に電話して商号登記の手続きについて問い合わせると、案の定、そこでは登記の手続きはできないということで、親玉のさいたま地方法務局を紹介された。

さいたま地方法務局に電話して相談したところ、書類など全て完璧にそろっているなら窓口に提出するだけで良いらしいが、書類の書き方など相談したい場合は予約を取ってくださいと言われた。ネットで調べて一通りそろえてあるものの、自分としても慣れないことなので、念のため5月15日の15時に予約を取った。(よほど慣れてる場合を除き、相談の予約を取ったほうが良いです

さいたま地方法務局は、さいたま市の与野本町駅の近くにある。

予約日の当日、与野本町駅の東口で降りて徒歩8分くらい歩くと法務局があった。

登記を担当する窓口に行ってみると、近くの待合席で待つように言われた。

そして予約した時間になると相談員がいる机に呼ばれ、相談員と向かい合って席についた。

相談員に事情を説明して相談する中で問題になったのが、申請する仕事の内容だった。

「う~ん、この内容だと申請が通らないでしょうねぇ」と言われ、過去に却下となった仕事内容の事例を見せられた。

個人事業主の商号登記の審査に通りやすい仕事内容とは、主に現実のモノをやりとりする「商人の仕事」らしい。たとえば八百屋とか魚屋とかの名称なら申請が通りやすいようだ。だがコンピュータのソフトウェア関係の仕事だと難しいらしい。(ちなみに、会社を設立してしまえば仕事内容はあまり問題にならないとも言われた)

一度はあきらめて帰りかけたのだが、相談員から「こういう表現にして(ダメ元で)申請してみる? 申請が通らなかったらお金は戻ってくるから」と言われ、申請してみることにした。

相談員に言われるままに書類を修正・記入して印鑑を押し、別階で販売されていた収入印紙を買って貼り付け、申請書類を窓口に提出した。

MEMO

商号登記申請書の住所に「大字」を書いてなかったのですが、相談員から入れるように言われ、訂正印を押しまくるよう指示されました。恥ずかしい(汗)。

あれ? いまこの記事を書いてて気付いたけど、商号登記申請書の日付が申請した日の日付になってないな(汗)。

写真を載せてませんが、印鑑登録証明書も提出しました。

そして「まぁ申請は通らないだろうな」と思いながら帰途についた。

2019年05月24日 商号登記成功!

商号登記の申請の場合、申請時に教えてもらった登記完了日(今回の場合は5月24日)までに「申請内容に問題がありますヨー」という連絡が来なければ、申請が通ったということになるらしい(下の写真は、申請書類と引き換えに窓口でもらった「お知らせ」)。

つまり、商号登記が無事に完了してもそのお知らせは来ないので、自分で登記の状況を確認する必要がある。

MEMO

私はこちらに記載されているやり方で登記の状況を確認しました。

法務省:オンライン登記情報検索サービスを利用した商号調査について

「問題あり」の連絡があるだろうと思って待ったが、なかなか連絡が来ない。

そして指定された期日の5月24日になったのでネットから登記状況を確認すると、予想に反して登記が完了(確定)していたので驚いた。その画面には会社法人等番号も記載されていた。

 

早速、商号登記が成功して会社法人等番号を取得できたことをコモドにメールで連絡した。

コモドからの返信には、履歴事項全部証明書を入手して(その写真を撮って)PDF にして送るようにと書いてあった。(えっ。PDF?)

履歴事項全部証明書は、商号登記完了後に、ネットから依頼して郵送してもらうことができる(1通500円)。私は下記のサイトから依頼した。

法務省:登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと

2019年05月30日 コモドに履歴事項全部証明書を提出

履歴事項全部証明書が郵送で到着したので、デジカメで写真を撮って Word に貼り付けて PDF を作り、コモドジャパンにメールで送信した。

コモドから受領確認の返信があり、進捗があったら連絡するということだった。

2019年06月15日 ついに審査に合格!

「結果はまだかな? まだかな?」と待つこと15日が経過した金曜日の夜(2019年6月14日)。「今日も連絡が来なかったな。来週の月曜に問い合わせてみるか」と思って就寝。

翌朝起きると英語のメールが数通届いていた。差出人は Sectigo という(そのときは)聞いたことがない会社だったが、メールタイトルに「Certificate」という文字があったのでピンと来た。

「ひょっとして」と期待しながら本文を読んでみると・・・

「バックグラウンド調査が問題なく完了したので EV コード証明書を発行しました」と(英語で)書かれていた。

「よっしゃ!」と心の中で小さくガッツポーズ。

( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ ! 

長かった・・・。ここまでの道のりは長かった。

といっても、EV コード証明書は物理的なメディアに記録されて UPS(United Parcel Service、国際輸送サービス)で届けられるらしいので、もう少し待つことになる。

Sectigo って何?

「ところで Sectigo って何だ? コモドが業務委託してる会社かな?」と思って調べたら、Comodo CA(Certification Authority、認証局)がリブランドした会社らしい。2018年11月にその発表があったようだ。

2019年06月17日 EV コード証明書(USB)到着

UPS の出荷状況(トラッキング)を示す Web サイトのページを確認すると、到着予定日は6月18日になっていたが実際は6月17日に届いた。

出荷状況を見ると、カナダから発送されてることが分かりますね。カナダとは予想外だった。そして東京でヤマト運輸に引き渡されたようです。

B4くらいのサイズの封筒に入っていたのは、「送ったよ~」程度のことが書いてある用紙1枚(事前に届いた英文メールとほぼ同じ内容)と、USB が1つ。

 

USB には「gemalto」という刻印、そして「SafeNet」のロゴが見えます。「gemalto」は会社名、「SafeNet」は gemalto が提供するセキュリティソリューションの名前です。

 

同日、コモドジャパンから、EV 証明書の使い方を解説する URL(日本語の解説ページ)を記載したメールが届いた。また、EV 証明書を使用するためのソフトウェアのマニュアルの PDF(英語版、日本語版)が添付されていました。

MEMO

添付されていたマニュアルには USB を初期化する方法が書かれているのですが、コモドジャパンからのメールには「絶対に初期化しないでください」とすごく当たり前に思えることが書かれていました。

ちなみに添付されていたマニュアルは gemalto が作成したものみたいなので、コモドジャパンとしてもマニュアルの中身を書き換えるわけにはいかずメールで注意喚起しているのでしょう。

 

それにしても、なぜマニュアルに USB を初期化する方法が書かれているのでしょう?

どうやら証明書の発行会社によっては USB に証明書を格納しないままユーザーに届けて、ネットから USB に証明書をインストールさせることがあるようです。その場合、USB の初期パスワードが分からなくなった場合などに USB を初期化することになるようです。

コモドの場合は USB に証明書を格納してからユーザーに届けるので、絶対に初期化してはいけないんですね。(なら、初期化できないようにロックしておいて欲しいものだが)

結局、必要な書類は何だったのか?

EV コード証明書の申請手続きを開始してから紆余曲折してきましたが、結局のところ、個人事業主が EV コード証明書を取得するために必要な書類・条件は何だったのでしょう?

コモドジャパンの担当者にメールで尋ねたところ、回答がありました。それによると下記3点は必須とのことでした。

  • Certificate Subscriber Agreement
    コモドジャパンから送られてきた PDF。証明書を使用する際の同意書。必要事項を入力する。

  • EV Certificate Request Form
    コモドジャパンから送られてきた PDF。EV 証明書の申請フォーム。必要事項を入力する。

  • 履歴事項全部証明書 (3ヶ月以内のもの)
    個人事業主の場合、法務局に商号登記すれば取得可能になる。

それに加えて、

コモドジャパン

今回は商号登記をして頂いて日が浅かったため、運用上の存在を証明する為に、認証部門より追加書類を求められました。その為、以前、コード証明書発行時に提出頂いた書類も認証部門に提出致しました。

とのことでした。「以前、コード証明書発行時に提出頂いた書類」というのは「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」の記事に書いてある書類です(公証役場で作った書類のことだと思われる)。

そのような書類が無い人の場合は(普通は無いと思いますが)、追加書類を求められるとしても、何か別の書類を要求されるのでしょうね。

また、

コモドジャパン

申請組織のドメインのメールアドレスの有無も、審査工程により審査の対象となることが御座います。

ということでした。

次回の証明書の更新については、

コモドジャパン

次回、更新頂く際には、DUNS情報と、上記の3つの書類のみで、審査は通るかと存じます。

とのことでした。「上記の3つ」とは、コモドジャパンから送られてきた PDF 2つと履歴事項全部証明書のことです。

取得にかかった時間

2018年11月22日にコモドジャパンの Web サイトで手続きを開始した日から数えると、2019年6月17日に USB トークンが到着するまで、なんだかんだで207日(7カ月近く)かかりました(実際には手続きで紆余曲折ありましたから)。

しかしまぁ通常はこんなに時間がかかることは無いでしょうね。そして、この記事を参考にしていただければ、さらに手際よく手続きを進められると思います。

個人でコードサイニング証明書を取得してみた」の記事やこの記事の最初の方にも書きましたが、急いでいるときは受け身にならず、自分から積極的に(証明書発行会社に)電話やメールで問い合わせ・提案・相談をしてみてください。

費用の総額

コード証明書を取得するために支払った料金の総額ですが、

  • コモドジャパンにコード証明書(EV タイプ。有効期限1年)の購入ということで支払った金額が70,200円(税込)
  • DUNS Number の申請で支払った金額が3,240円
  • 商号登記の手数料として30,000円
  • 印鑑登録証明書の発行に200円
  • 屋号印の作成で1,540円(送料込み)
  • 法務局までの交通費1,264円(往復)
  • 履歴事項全部証明書の発行で500円

ということで合計金額は106,944円となりました。

ただし、次回の更新時は、コード証明書と履歴事項全部証明書の金額の合計70,700円くらいになると思われます。

にしてもたけ~よ。もっと安くしてくれぇ~!

EV 証明書を入手したらバックアップを取る・・・ことはできない

EV コード証明書が届いたらすぐにバックアップを取っておきたいと思うところですが・・・

実は、EV 証明書のバックアップを取ることはできない点に注意してください。EV コード証明書はその記録媒体(USBなど)からエクスポートやコピーができないようになっているからです。

従って、バックアップを用意したい場合は、EV コード証明書を追加購入して、物理的な媒体をもう1つ用意する必要があります。(うひーっ!)

また、入手した EV 証明書を紛失したりパスワードが分からなくなってしまった場合は、手数料と発送料を支払って新しい EV 証明書を発行してもらう必要があります。

署名のしかた

署名のしかたについては、原則として証明書発行会社から指示される方法に従うのが良いかもしれません。

なお、ここで紹介しているやり方は私が Windows 10 Home Edition 64 bit の環境で試したものです。

SafeNet Authentication Client のインストール

USB はまだ PC に接続しないでください。

下記のページの下のほうにインストール用のリンクが複数あるので、ご自分の環境に合ったリンクを選択してください(私は「SafeNetAuthenticationClient-x64-10.3.msi」を選択しました)。

https://comodo.jp/support/codesign/dtl_58

インストールする際の注意点としては、SafeNet Authentication Client のインターフェース言語をお好みの言語に変更することぐらいです(インストール後は変更できないっぽい)。

インストールが終了したら(コモドの解説ページには PC を再起動するようにと書いてあるので)念のため PC を再起動します。

SafeNet Authentication Client と SafeNet Authentication Client Tools がメニューに現れます。

  • SafeNet Authentication Client は
    常駐・監視プログラムのようです。
  • SafeNet Authentication Client Tools は
    主に証明書の詳細を確認するためのものみたいですね。
注意

SafeNet Authentication Client Tools を起動してみると、[証明書の削除]とか[トークンの初期化]などのメニューが使用可能になっているので怖いです。うっかり実行しないよう十分注意しましょう。

証明書と秘密キーの確認

USB トークンを PC に接続します。USB の頭の LED が点灯します。

MEMO

LED の部分がでかいのでかなり眩しく感じます。

私は最初は小さな紙切れや布切れで LED 部分を覆ってたんですが、結局 USB を PC の前面から後面に付け替えました。

そして SafeNet Authentication Client Tools を起動するとこんな感じ。あ、組織名「ELLEN EAST」が表示されてますね。

[アドバンスト表示]アイコンをクリックすると、証明書および秘密キーを確認できます。

MEMO

今回、有効期限が1年の証明書を購入したわけですが、受け取った証明書の[有効期間の開始]を確認すると、「証明書を発行したよ~」という英文メールが届いたときの現地時間になっているようです。

つまり証明書を発行した場所と日本の時差は考慮されておらず、また USB の輸送にかかった時間も考慮されていないので、少なくとも3日分ほど損をしていることになります(また、私は EV 証明書の扱いに慣れてるわけではないので、使い方を調べるためにさらに+1日ほどロスしました)。

細かいことかもしれませんが、ユーザーに到着する時間を考慮した上で、逆に1~数日分くらいサービスしてくれてもいいんじゃない? な~んて個人的には思いますね。

トークンにログオンするには

署名を実行するにはトークンにログオンする必要があります。

署名を実行する前にあらかじめログオンしておく場合は、SafeNet Authentication Client の[アドバンスト表示]アイコンをクリックして[トークンへのログオン]をクリックします。

事前にメールで伝えられたパスワードを入力して[OK]をクリックします。

ただ、署名を実行するときに(ログオンしていなければ)ログオンダイアログが表示されるので、わざわざここでログオンする必要はないかもしれません。

MEMO

デフォルトのトークンパスワードは早めに変更しておくようにしましょう。SafeNet Authentication Client Tools の起動直後の画面に変更ボタンがあります。

Windows 10 SDK(signtool.exe)をインストールする

Windows 10 SDK に含まれている signtool.exe を使用するために、Windows 10 SDK をダウンロード・インストールします。

MEMO

Visual Studio をインストールしている場合は、いっしょに signtool.exe もインストールされているらしい。その場合は SDK のインストールは不要です。

SDK は下記のページからインストールできるようですが、ご自分の Windows のバージョンに適合する SDK をインストールしましょう。

SDK をインストールしたら signtool.exe がある場所を確認しておきましょう。おそらく下記の場所あたりにあると思います。

C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\tools\bin\i386

署名を実行する

コモドジャパンからのメールでは、署名方法について下記のページを参照するように書かれていました。

https://comodo.jp/support/codesign/dtl_57#win10

でも上記のページを確認してみると・・・ハードウェア開発メーカー向けの Windowsドライバー(カーネルモード)への署名方法のようです。

私のように、アプリケーションの実行ファイルやインストーラーなど(ユーザーモード)に署名するだけの場合は、ふつうに signtool.exe を使えばOKです。

MEMO

たとえば下記のぺージには signtool.exe の使い方(オプションの詳細な解説)が記載されています。

Microsoft - SignTool.exe (署名ツール)

私の場合、下記のようにして署名しようと思っています(バッチファイルの例)。ご自分の目的・用途に合わせてオプションを変更してくださいね。

上記のバッチファイルで署名を実行したときの様子を下図に示します。

下図は署名されたファイルのプロパティです。赤線のところを見ると EV 証明書の署名であることが分かります。

SHA-1 と SHA-2 のどちらで署名すべき?

コード証明書自体の「署名ハッシュアルゴリズム」と、signtool などで署名するときの「ファイルダイジェストアルゴリズム」は別物なので混同しないように注意しましょう。

ダイジェストアルゴリズムは当面 SHA-1 で問題ないようです(そのほうが古い OS もサポートできる)が、Windows 7 以降の OS では SHA-2 が望ましいようなので、両方で署名しておくのが良いかもしれません。

署名ごとのパスワード入力を省略するには

signtool で署名しようとすると、下図のようにパスワードを求めるダイアログが署名のたびに開きます。しかし複数のファイルに対してバッチ処理したいとき、毎回パスワードを入力するのは面倒です。

下図のように[アドバンスト表示]>[Client 設定]>[アドバンスト]で[シングル・ログオンを有効にする]にチェックを入れ、[保存]ボタンをクリックすると、パスワードの入力が最初の1回だけで済むようになります。(ただし PC を再起動するか、一定の時間が経過すると、再びパスワードの入力を求められます)

コモドジャパンの担当者様に感謝

コモドジャパンの担当者の方には、「個人でコードサイニング証明書を取得してみた」でお世話になったときもそうでしたが、今回は前回よりもずっと長い期間、お手を煩わせてしまいました。今回も辛抱強く優しくサポートしていただき大変ありがとうございました。

次回もまたよろしくお願いいたします!

その後の気になるできごと

[証明書インポート]ダイアログが表示された。Token Signing Public Key って何?

入手した EV 証明書で署名ができることを確認した翌日の6月19日、PC を操作していたら何かの拍子(C ドライブを開いたときだった気がする)に下図のダイアログが表示された。

証明書インポート

新規証明書が証明書ストアに追加されました。

トークンにこの証明書を追加するには[OK]をクリックします。

これは SafeNet Authentication Client が出しているダイアログ。で、なにげなく[OK]をクリックすると下図のダイアログが表示された。

証明書はトークンに正常にインポートされました。

SafeNet Authentication Client を確認してみると Token Signing Public Key という謎の証明書が追加されてました。

自分なりに調べたところ害はないようで(?)、署名自体も問題なく行えるようなので大丈夫かなと思うのだが、これを放置しておいて良いのか削除したほうが良いのか、念のためコモドジャパンに質問を投げておいた。

するとその日のうちにコモドジャパンから返信があった。それによると

コモドジャパン

Token Signing Public Keyは、絶対に削除せずに、残しておいてください

削除されますと、有料で再取得となりますので、お気を付けくださいますようお願い申し上げます。

とのことでした。

う~ん・・・そんな大切なこと、コモドジャパンの Web サイトにも、もらったマニュアルにも、どこにも書いてごじゃりませんがな(私調べ)。

また[証明書インポート]ダイアログが表示された。署名がおかしなことに!

7月2日の朝、PC を操作していたら突然、下図のダイアログが表示された。

SafeNet Authentication Client が出しているダイアログだ。前回(6月19日)のダイアログと少し異なり、今回は 「オリジナルの秘密キーの削除」 オプションがあってそれにデフォルトでチェックが付いている(前回、このオプションは無かった)。念のため、ボタンをクリックせずに放置して、コモドジャパンに問い合わせのメールを出した(朝9時)。

するとその日の12時35分に返信が来た。それによると

コモドジャパン

チェックを外して頂き、「オリジナルの秘密キーの削除」は、絶対にしないでください。

そのまま進むと、中身が削除され有料で再取得となりますので、お気を付けくださいますようお願い申し上げます。

とのことだった。

えっ、そうなの?

きっと、私みたいにコモドジャパンに尋ねることはしないで、チェックが入ったまま[OK]をクリックしちゃう人ってたくさんいるよね??(いないの??)

なんか・・・罠がいっぱいという印象。なんだかなぁ。

コモドジャパンの返信の内容から判断すると、チェックを外した上で[OK]をクリックするのだと解釈できるが・・・万が一その判断で問題が起きたら困るので、念のためその解釈で良いのかメールで尋ねておいた(15時11分)。だがその日はもうコモドジャパンから返信が無かったので、その日は PC の電源をつけっぱなしで就寝。

朝起きてみると、PC の電源はオンのままになっていたが、自動的にサインアウトしてしまっていた。あわててサインインすると・・・SafeNet Authentication Client と[証明書インポート]ダイアログの姿はもうそこに無かった。

「まさか署名できなくなってたりしないだろうな」と不安を抱きつつ EXE に署名してみると、署名は問題なく行うことができた。。。と思って EXE ファイルのプロパティを確認してみたら・・・

[署名者名]が Windows のユーザー名になってる~! 正しくは「ELLEN EAST」でなければいけないのに!

バッテンが付いたアイコンと「強制終了した」というテキストも表示されてる。これはマズイ!

で、昨日、[証明書インポート]ダイアログが出たときのことを思い出して、同じ操作(Visual Studio で[Web ブラウザーアプリ]のプロジェクトを新規作成)をしてみたら、また[証明書インポート]ダイアログが表示された。

その状態を維持しつつ7月3日は朝からコモドジャパンからの返信を待っていたが、20時近くになっても返信がなかったので、私はシビレを切らしてダイアログの(「オリジナルの秘密キーの削除」のチェックを外してから)[OK]ボタンをクリックした。

するとトークン・ログオンのダイアログが表示されたのでパスワードを入力すると下記のメッセージが表示された。

そして、おそるおそる証明書の状態を確認してみるとこんなふうになってました。

もともとコモドジャパンから取得した EV 証明書は発行先が「ELLEN EAST」のもの1つだけだったんですけどね。これで3つになりました。こんなふうに増えていくものなの?(不勉強ですみません)

で、ビクビクしながら EXE ファイルに署名をして結果を確認してみたら・・・また下図の状態になりました(図は使いまわしなのでタイムスタンプの値は違うんだけど)。

signtool.exe で /a オプション(最適な証明書を自動選択)を使ったら、[署名者名:DELL-DESKTOP\SignInName]が最適な証明書として認識されちゃったわけですね。

で、あれこれ調べたところ、/a オプションのかわりに /n "ELLEN EAST" と指定すれば「ELLEN EAST」の証明書で署名できることが分かり、一安心。

やれやれだぜ(丈太郎)。

その他

「エクスポートできない」の意味

「EV コード証明書の場合、USB デバイス内からエクスポートすることはできない」とコモドジャパンのサイトに書いてあり、その他の証明書発行会社のサイトにも同様の記述が見られます。

しかし SafeNet Authentication Client のメニューには[証明書のエクスポート]のメニューがあり、実行すると .cer ファイルとしてエクスポートできました。

どこかの Web サイトに「秘密キーを含めてエクスポートすることはできない」って書いてあった気がするけど、そういうことなのかな??(私そのへん詳しくないので)

問題なくエクスポートできるとしたら(バックアップを取ることができるとしたら)わざわざ USB を届ける意味ないしね。

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