「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」交付日より前の月には適用できないの?

「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」とは

国民健康保険の「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」をご存知でしょうか?(舌を噛みそうですね)
この認定証があれば、保険での医療費・入院費が高額になった場合(高額療養費に該当する場合)、病院窓口での支払いの際に、自己負担限度額を超えた分を差し引いてもらえます。
また、入院中の「食事代(入院時食事療養費)」を安くできる可能性もあります。

MEMO
自己負担限度額は患者の所得や年齢などによって決定されます。(具体的な限度額については、ネット検索等で調べてみてください)
国民健康保険以外の保険にも、似たような制度があるようですね。

(上の左の写真は76歳の母のものなので「後期高齢者・・・」となっています。右の写真は姉のもの。ちなみに何月に取得しても7月31日までが有効期限です)

非常に頼りになる制度です

ですが、少しややこしい点があり、私はずっといくつかの誤解をしていました。
今回、母の入院費の支払い手続きをする過程で理解を深めることができたので、そのことについて書いてみます。

途中経過を読むのが面倒な方は「明らかになった事実」あたりから読んでみてください。(*^-^*)

突然の母の入院

先月、6月29日(金)の朝に母が急遽入院しました。母は前日まで元気だったので全く突然の出来事でした。

それでも過去に家族が入院した経験が何度かあったので、私はその経験から、
母の「(後期高齢者)医療限度額適用・標準負担額減額認定証」をできるだけ早く役場でもらっておいたほうが良いと思っていました。
申請は簡単で、窓口で申請(指定の用紙に対象者の健康保険証の番号、対象者とその世帯主の住所・氏名を記入)して内容に問題が無ければ、その場で少し待てばもらえるはずです。結果的に使わなくても問題ありません。

しかし金曜日は母の入院で1日中ゴタゴタしてクタクタで遅い時間の帰宅だったので役場には行けず、急いだつもりでも役場に行けたのは(土日を挟んで)3日後の月曜日でした。
3日後の月曜日というのは月が変わった7月2日。認定証の交付日も7月2日。

母の入院から認定証の交付を受けるまでに月をまたいだことが、ちょっとした問題を起こすことになります。

病院で「今月交付の認定証は先月分に適用できない」と言われた

それから15日後の7月17日、入院している母の様子を見に行ったとき、病院のスタッフから6月分の入院費の請求書を渡されました。
病院の会計窓口で母の「(後期高齢者)医療被保険者証」と「(後期高齢者)医療限度額適用・標準負担額減額認定証」と請求書を出したら、
窓口の人から

「この認定証は7月2日が交付日なので、6月分には適用できません」
「さかのぼって適用できるかもしれないので役場に行って聞いてみてください」

と言われました。
私は

あぁ、そうなのか。仕方ない。

たしか役場で手続きすれば、日をさかのぼって適用できたはず

限度額を超えてる分は、あとで払い戻してもらえるはずだ

と思いました。

役場でも「今月交付の認定証は先月分に適用できない」と言われた

私はその足で役場に向かい、役場の担当者に必要書類を示して相談してみました。
すると、担当の方は奥のほうにいる上司としばらくゴニョゴニョ相談してから戻ってきて、

「7月に公布された認定証なので、6月分の費用には適用できません。」

とのこと。私は

え?日をさかのぼって適用できるはずでは??
母の入院が決まってすぐに認定証を入手したのだから、さかのぼれないってことはないでしょ?

自己負担限度額を超えた分のお金は戻ってこないの??

と考えながらモヤモヤした気持ちで自宅に帰りました。
(役場にいるときに、おかしいと思ったことをその場で聞けば良かったんですが、その場では頭が回らずうまく質問できませんでした)

 

帰宅してから調べてみると、つまり、

「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」は、交付された月の最初の日までしかさかのぼって適用できない

ということだと理解しました。

入手した認定証の公布日が7月2日なので、それをさかのぼって適用できるのは7月1日からの費用に対してだったのです。
仮に公布日が7月15日でも7月31日でも、さかのぼって適用できるのは7月1日からというわけですね。

私の場合、もしも公布日が6月29日とか6月30日だったら、6月1日以降に発生した費用に対して適用できたわけです。

・・・6月30日・・・土曜日・・・

あっ!!

もしやと思って調べてみたら、最近になって役場が土曜開庁(午前)を始めていて、認定証の交付窓口も土曜(午前)に開いていたことが判明!!

もしも、母の入院翌日の土曜日(午前)に認定証をもらいに行ってたら、6月分の請求に適用できてたじゃんっ!

Σ( ̄ロ ̄lll)

土曜日の午前中が最初で最後のチャンスだったんです。

 

でも、この「公布日の月の最初の日から適用」というシステムにはどうも納得し難いものがあります。

  • 人はいつ入院することになるか分からないし(これから入院すると分かっている人はあらかじめ申請できる)
  • 入院後に急いで認定証を取得しようとしても月をまたいでしまうことはあるし
  • 元気な人でもあらかじめ申請しておけるわけで。でも役場の人は推奨してない雰囲気。

あきらかに怠慢で手続きが遅れたとかいうなら、適用できなくても仕方ないと思うけど。
ちょっとしたタイミングの違いで、人によって支払う医療費が変わってしまうというのはどうなの?

「申請日(公布日)からさかのぼって1か月前の医療費から適用」とかのほうが良くない?

私の場合は、適用できなかったのが、月末の短い日数の(それほど高額ではない)費用だったので、まだ良かったんですが。
人によっては、短い日数でも高額な医療費になってしまうこともあるのではないでしょうか?そんなときに今回の私みたいなことになったら大変ですよね。

勘違いに気付いた

最初にこの記事を書いたとき、ここで話を終えました。

しかし、このあと「埼玉県後期高齢者医療広域連合事務局」から連絡が来て、私は勘違いしていたことに気付きます。

「埼玉県後期高齢者医療広域連合事務局」からの連絡

「埼玉県後期高齢者医療広域連合事務局」の担当者を名乗る方から留守電が残されていました。
そういえば先日この記事の件を調べているときに、「埼玉県後期高齢者医療広域連合事務局」のホームページのフォームから、問い合わせをしていたことを思い出しました。
折り返し電話をすると、担当の方が親切に答えてくれました。そして私はいくつか勘違いをしていたことに気付きます。


明らかになった事実

医療費が高額になったとき、認定証が無くても超過分のお金は戻ってくる

まず、保険医療費が高額になった場合(自己負担限度額を超えて高額療養費に該当する場合)、

「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」を持っていなくても、自己負担限度額を超えた分は払い戻しされる

ということ。
この場合、3~4か月後に役場・役所から「申請してください」という通知が来るので、それに従って申請を行えば、自己負担限度額を超えた分は戻ってきます。
この申請のとき必要になるので、病院からもらった領収書は大切に保管しておきましょう。

認定証を取得する意味は?

「医療限度額適用・標準負担額減額認定証」が無くてもお金が戻ってくるなら、この認定証は何のために存在するのでしょうか?
理由は大きく分けて2つあるようです。

  • その1つは、病院の会計窓口においてその場で自己負担限度額を超えた分を差し引いてもらう場合に必要だということ。
    この認定証が無ければ、病院側としてはその患者の自己負担限度額を把握できないので、その場で差し引くことはできないわけです。
  • もう1つは、保険医療費とは別の「食事代(入院時食事療養費)」に適用する場合にこの認定証が必要になるということ。
    患者の所得状況等によって「食事代(入院時食事療養費)」を安くできる場合がありますが、そのためにはこの認定証が必要になります。

「遡って適用できない」の意味

「認定証を公布日の月よりも前の月に遡って適用できない」というのは、前述のように、

  • 病院の会計窓口で認定証を使用する場合(その場で限度額を超えた料金を差し引いてもらう場合)
  • 「食事代(入院時食事療養費)」に適用する場合

ということです。私が病院や役場で言われた「適用できない」というのは、このことだったんですね。

決して「前の月の高額医療費の超過分が戻ってこない」という意味では無いんですね。

絶対に遡って適用できないのか?

では、私のように、できる限り急いで認定証を取得した場合でも、入院日から月をまたいでしまった場合は、前月の「食事代(入院時食事療養費)」については適用できないのでしょうか?
どうやら、必ずしもそうではないようです。

原則としては、前月に遡って適用はできないのですが、

  • 緊急の入院だった(急に救急車で運ばれた等)
  • 患者は独り暮らしだった
  • 患者の家族が遠方に住んでいて手続きがどうしても遅れた
  • 役場・役所が休みですぐに行けなかった

・・・等々、考慮されるべき理由があれば「相談してください」とのことでした。
役場・役所から無下に拒否された場合でも、事務局に相談して致し方ないと認められる理由があれば、事務局のほうから役場・役所に話を通してくれるとのことでした。

まとめ

認定証が無くても、高額医療費の超過分は戻ってきます。
ただし、

  • 病院の会計窓口で(その場で)超過分を差し引いてもらいたい
  • 「食事代(入院時食事療養費)」にも適用したい

という場合には、なるべく早く(月が変わらないうちに)認定証を取得しておいたほうが良さそうです。取得したら、なるべく早く、入院手続きをした病院の窓口に認定証を見せに行きましょう。

認定証の取得が遅れて「適用できない」と言われた場合でも、仕方ない理由があった場合は「医療広域連合事務局」に相談してみましょう。

MEMO

この記事は母が入院したときの話ですが、その後、姉が入院し、また限度額認定証を取得することになりました。

 

2019年12月末に姉が入院したので、急いで12月中に限度額認定証を取得したのですが、12月中に限度額認定証を病院窓口に提示していませんでした(支払いをするときに提示すれば間に合うと思っていたので)。

 

1月の初めに限度額認定証を病院窓口に提示しておきましたが、約一週間後に病院から受け取った請求書(12月分)には限度額が適用されておらず(庶民にとっては)高額な請求金額になっていました。

 

たしか母のときは、窓口で実際に支払いをするときに限度額認定証を提示したら限度額を適用してくれたと記憶していたのですが、今回は窓口で支払いをしようとしたら「12月分は確定してしまったので、いったん全額お支払いいただだく必要があります」と言われ、仕方なく支払い手続きを済ませました。そのとき窓口の人に「あとで役場から(限度額を差し引いた分の払い戻しについて)連絡が来るんですよね?」と尋ねたら、私のほうから役場に行って手続きをするように、と言われました。(窓口の人は新人さんぽい感じの人で、何度も奥の部屋へ行って上司に尋ねていたようでした)

 

で、役場に行って「役場に行って手続きをするようにと言われたんですが」と伝えたら、「(役場に来なくても)2~3か月後に自宅に申請書類を送るので、書類が届いたら手続きに来てください」と言われました。(やっぱり!)

 

面倒なことを避けるためにも、やはり、なるべく早く限度額認定証を取得して、なるべく早く病院窓口に提示したほうが良さそうです。

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