【VB.NET】山のように大量の DLL がビルド出力パスに出力される

多数の DLL がビルド出力パスに出力される

いつものように VB.NET のプロジェクトをビルドしていたら、ビルド出力パスに山のように大量の DLL がコピーされているのに気付いた。

ちょっと待ってくれ・・・。これは困ったぞ。まさか、これらの DLL をすべてユーザーに渡さないとダメってこと？やめて～！違うと言って。

調査

気を落ち着つけて考えてみると、つい先日までこんなことは無かったわけである。何かおかしい。原因を調べてみることにした。

ネット検索してみたが、検索方法が悪いのかそもそも情報が少ないのか、納得のいく情報が得られない。

プロジェクトから参照している DLL の全てがいつのまにか「ローカルにコピー = True」になってたりするのだろうか・・・なってない。

そしてあれこれ調べて分かったのが、ターゲットフレームワークを「.NET Framework 4.6.1」または「.NET Framework 4.6.2」にすると多数の DLL がコピーされるが、「.NET Framework 4.6」（またはそれ以前）だとコピーされないということ。

そして、クラスライブラリ（.NET Standard）の DLL をプロジェクトから参照している場合にこの現象が起きている、ということも分かった。

「4.6.1 か 4.6.2 のバグかなぁ？」と思いつつ、参照しているクラスライブラリ（.NET Standard）を実際に使用したコードを書いて、ターゲットフレームワークを「4.6」（またはそれ以前）にしてプロジェクトをビルドした。そうすると今度は次のエラーが出た。

「参照の追加」から該当の DLL を探してみるが見つからないので、コードエディタ上でエラーになっている箇所にキャレットを置いてから、画面のメッセージ通りに Alt + Enter を押して再び Enter を押すと、netstandard がプロジェクトに追加された。

この状態でビルドしてみると、たくさんの DLL はコピーされない。

まとめ

• クラスライブラリ（.NET Standard）の DLL をプロジェクトから参照している場合に、大量の DLL がコピーされる可能性がある。参照していなければ大丈夫。
• クラスライブラリ（.NET Standard）の DLL をプロジェクトから参照していて、ターゲットフレームワークが「4.6」（またはそれ以前）で、その DLL のクラスを実際にプロジェクトで使用しているとき、netstandard を要求される。netstandard を追加してビルドすると、大量の DLL はコピーされない。
• クラスライブラリ（.NET Standard）の DLL をプロジェクトから参照していて、ターゲットフレームワークが「4.6.1」または「4.6.2」の場合、netstandard を要求されることは無い。しかし、プロジェクトをビルドすると大量の DLL がコピーされる（ちなみに、参照している DLL のクラスを実際に使用していなくても大量の DLL がコピーされる）。

結論

クラスライブラリ（.NET Standard）の DLL をプロジェクトから参照するときは、ターゲットフレームワークは「4.6」（またはそれ以前）までに止めておいて、netstandard をプロジェクトに追加しておけば良い。そして、将来のフレームワークでは、DLL が大量にコピーされてしまう不具合（バグだと言ってくれ。「仕様だ」なんて言わないで～！）を Microsoft が修正してくれるのを期待する。