採尿キット

健康診断をやってる場所とかに行って、おしっこを紙コップとかに出したりしますよね? でも、そういう場所に行くと、変な緊張をするせいか、おしっこがなかなか出なくて困ったことはありませんか?

私の姉はネフローゼ症候群という難病にかかっていて、2か月に1回程度は尿検査をする必要があります。だけど姉は精神障害者ということも関係してると思うんですが、病院に行っておしっこを出そうとすると、慣れない環境のせいか、または「出さなければ」という緊張のせいか、なかなかおしっこが出ません。

だから病院に行く前はなるべくおしっこをしないようにして、病院に着いてからは自動販売機で買った水を一生懸命飲んだりして、おしっこを出そうと頑張るんですが、頑張ろうとすればするほど出なくなる、みたいな悪循環になります。病院に着いて、採尿しようとしてから30分経っても、1時間経っても、おしっこが出ない。そんなことが珍しくありませんでした。

いつも以上におしっこが出ないことがありました。病院の待合室で、私が買ってきたミネラルウォーターを姉は何本も飲みほして(そうしたやり方は本当は良くないそうです)、おしっこを出そうとして待合室とトイレを何度も往復していました。けれど1時間が過ぎ、2時間が過ぎても、おしっこが出ません。

待合室でずっと粘ってる私たちに気付いた看護師の方がいて、声をかけてくれました。私が「こうこうこういう事情でして。ハハハ・・・」と説明したら、「そういうことでしたらこういうものがありますけど、使ってみますか?」と渡してくれたのがこれです。

正式な名称があるかどうか分かりませんが、つまり「採尿キット」。これを使えば自宅で採尿できるわけです。朝、自宅で専用の容器に採尿して、その容器をあとで(数時間以内くらい?)病院に持っていけば良いわけです。

教えてくれた看護師の方に向かって、思わず私は「こんなのがあるんですかぁぁぁっ!( ゚Д゚)」と大きな声を出してしまいました。

これなら、リラックスできる自宅で、姉のタイミングで、採尿できます。

袋の中身はこんな感じ(単三乾電池は大きさの目安のために置いてます。同封はされていませんw)。

説明書。

おしっこを最初に入れる紙容器は、折り紙のように畳まれた状態で青い袋に入ってますが、広げるとこんな感じになります。

幅が広いほうを(おっしっこをする人から見て)前にして使うんでしょうね(たぶん)。

この茶色の紙容器におしっこを入れた後、そのおしっこを下の写真の試験官みたいな容器に移します。

茶色の紙容器から上の容器に移し替えるときは、説明書に書いてあるイラストを参考にして紙容器を持つとやりやすいと思います。

姉がおしっこを茶色の紙容器に入れたら、(姉は細かい作業ができないので)私が両手にポリエチレンの薄い手袋をして、トイレの洋便器の上で移し替えをしています。便器のお尻を乗せるところに両腕をつけて腕がぶれないようにするとやりやすいかも。

おしっこを移し替えたら、赤いフタをしっかり締めて(赤いキャップを、上から見て時計回りにまわして締めます)、下の青い袋に入れてチャックをします。青い袋にあらかじめ氏名を書いておきましょう。

この採尿キットを使うようになってから、姉はストレスなく、スムーズに採尿できるようになりました。もっと早くから使うべきでした。知らなかったからしょうがないけど。

最近は、私の町の健康診断でも、これを採用し始めたようです(他の市町村でもそうなのかな?)。

採尿の時におしっこがなかなか出なくて困っている方は、このような採尿キットが無いか・利用できないかを、確認してみてはいかがでしょうか? 必要な人には・・・たぶん・・・無料でくれると思います(私の姉は毎回無料でもらってます)。

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