私のアトピー体験(5)掻くのは悪いこと?熱いシャワーは?

私のアトピー体験(4)そのほかに気を付けていること」からの続きです。まだ「私のアトピー体験(1)前提事項」を読んでいない方は、まず「私のアトピー体験(1)前提事項」を必ずお読みになってください(よくある責任回避の文言ですが)。

掻くのは悪いこと?

他のアトピーの記事を見ていると、アトピーの人が肌を掻くことを「悪いこと」「いけないこと」のように書かれていることがあり、それがちょっと気になります。

子供が肌を掻いたら「怒る・叱る」とか、掻けないように「手を縛る」「手袋を結びつける」とか、「掻いてしまって罪悪感を感じる」とか、そんな記事を見ると胸が痛みます。

え~とですね、掻かないで我慢していても、アトピーの皮膚は放っておいたって勝手に壊れていきますよ。掻くのを我慢したからといって良くなるものじゃありません。これは私自身の経験から言えることです。かえって、我慢するストレスが、体や脳に悪影響を与える気さえします。

もしもあなたがアトピーではなく、あなたにアトピーの子供がいて、子供が皮膚を掻くことをあなたが禁じているなら・・・子供を怒らないで、ちょっとくらい掻くのを許してあげられないものでしょうか? 大人でも我慢してたら気が狂いそうになるくらい痒いことがあります。それに痒くなるのは子供のせいではないのですから。

もちろん、患部を際限なく掻き壊したっていいじゃない?なんて言ってるわけではありません。我慢したって壊れていく皮膚なんだから、ちょっとくらい掻いたっていいんじゃないの? と思うんです。(私自身のことで言えば、かなりしっかり掻いてました。アトピーが改善した今では、炎症がひどかったところが周囲の皮膚と比べて白っぽくなってますが、目立つ傷となって残っているというようなことはありません)

これは私の根拠のない個人的な考えにすぎませんが、
もっと本質的なことを言えば「なぜ痒くなるのか?」ということです。私には、そこから毒素が皮膚を壊しながら皮膚の外に出ようとしてるから痒くなっているように思えます。体が悪いものを一刻も早く外に排出しようとして「ここから毒を出すのを手伝ってくれよ」と言ってる気がします。だったら、むしろ掻いて体の反応を手伝ってやるほうが良いのではないか?・・・そんな気さえします。

注意

掻くにしても、手や爪は清潔にするよう心掛けて、感染症等に注意しましょう。

捕捉

私はステロイド治療を受けなかったので(信頼できるお医者さんに出会えなかったので)、前述のような考えを書きました。

私のアトピー体験(2)発症から改善まで」で紹介させていただいた『油を断てば・・・』の永田先生は “だからこそ、ステロイド剤をタイミングよく効果的に使う” べきと書かれています(つまり、永田先生は「掻くのは好ましくない」と言われています)。(私はこの考えに賛成も否定もしない立場です)

熱いシャワーは?

注意

ネット上では「熱湯シャワー」と呼ばれることもあるようですが、あくまでも「温度が高めのお湯のシャワー」という意味です。本当に火傷するような「熱湯」は絶対いけません。

アトピーの人なら(たぶん)知ってる熱いシャワーの快感と解放感。お医者さんなら「やってはいけません」と言うでしょう。

正直、私は、やりたいと思ったときはいつもやってました。アトピーという苦痛に苦しむ毎日で、その苦しみから解放された時間が欲しい。それに、熱いシャワーをあてると、少しの間(1~数時間とか)はその患部の痒みから解放されます。私にとっては、つらいアトピー生活の中で数少ない楽しみ(?)の1つといっても良いものでした。

でも、好転反応で体中にアトピーが広がったとき、体中の神経が過敏になりすぎて、熱いシャワーをあてようとしたら神経がおかしくなりそうな刺激を感じたので、さすがにそのときは「これはマズイ」と思って、しばらくやめていました。

決して、あなたにお勧めしてるわけではありません。やらないで済むならたぶん・・・やらないほうがいいんじゃないかな?と思います。そして、もしやる場合は、火傷しないように十分気を付けてください。

私は火傷をしないようにするため、温度を上げすぎないように気を付け、熱いシャワーを(なるべく)患部にガッツリあてないようにして、シャワーヘッドを振りながら(またはシャワーの中に患部をサッと入れたり出したりしながら)ごく短い時間シャワーを繰り返しあてていました。そして最後には必ず冷水で冷やしていました。

毒素が流れ去るような感覚
これはホントに根拠がない、単なる私の「感覚」の話ですが。
アトピーの患部に熱いシャワーをあてると、そこにこびり付いていた毒素が溶け出して流れ去り、そのときの刺激で快感が生まれているようなイメージがわいてきます。
また、ネット検索してみると、熱いシャワーをあてることを肯定する記事もいくつか見つかります。

私にはそれが良いことか悪いことかは分からないのですが。

(※熱いシャワーをあてることを推奨しているわけではありません)

直り具合を知る目安

私の場合、何度か経験したことですが、アトピーの患部に熱いシャワーをあてることで、その部分の炎症の直り具合を知る目安にもなりました。

熱いシャワーをあてて、患部全体が気持ちよく感じるなら、それはまだまだ悪い状態。

見た目では分からなくても、症状が良くなり始めると、まず、熱いシャワーをあてたいと思う時間がだんだん短くなってきます。

更に症状が良くなってくると(最初の頃は患部全体が気持ちよく感じたのとは異なり)患部の「気持ちよく感じるところ」と「(熱くて痛いような気がして)不快に感じるところ」が、まだら状に混じりあっているように感じ始めます。こうなると、その部分の炎症が治る日は近いと思われます。

更に症状の改善が進むと、やがて熱いシャワーをあてると「熱い(痛い)」と思う気持ちのほうが強くなり、熱いシャワーをあてなくなります。

(※熱いシャワーをあてることを推奨しているわけではありません)

冷やしたら?

かゆくなったら氷などで冷やすという方法もよく紹介されているようです。まだ試していない方は試してみると良いかもしれません。

私も当然試したことはありますが・・・焼け石に水という感じでしたね。

 

アトピー性皮膚炎に悩まされてる方が、一人でも多く、一刻も早く、その悩みから解放されますように。

私のアトピー体験(6)番外編:おすすめのおやつ、おつまみ」に続きます。(アトピー記事の一覧を表示したい場合はここをクリックまたはタップしてください)

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大澤 克巳
大澤 克巳
2021年2月21日 11:53

斬新な意見で、ちょっと勇気づけられました。私はアトピーほどひどくはないのですが、30代後半から20年以上部分的な湿疹に苦しめられています。今は背中がかゆくて傷が出来たり直ったりを繰り返しています。おっしゃる通り熱いシャワーの快感の誘惑には抗えません。